「お母さんがそんな状態で話ができないから、しかたなくお父さんも呼んだんだけど」
「はい」
「お父さんはお父さんで、いきなり雄太君に殴りかかろうとしたり、頭ごなしにお母さんを怒鳴り散らしたりで、止めるのが大変だったの」
「はぁ……」
雄太のお父さん、なんだか怖そう。
思わず顔をしかめると、遼子さんも困ったような表情で、ため息まじりに続けた。
「まぁ、そんなこんなで、どうも雄太君は、田舎のおじいさんのところにやられることになるみたいよ」
「えっ、そうなんですか……」
せっかく、それほど大きな罪にならなくて済みそうなのに……。


