「俺、だれにも隠すつもりないけど、いいよな?」 「えっ、う、うん、いいけど……。 ただ、この手はちょっと」 顔が近すぎて、これ以上はムリッ! そう思って、遠慮がちに肩に回された腕をはずそうとすると。 「なに、逃げようとしてんだよ?」 逆に、ギュッと抱きしめられてしまった。 「ちょっ、智哉! 学校だよ? それに、もう教室行かないと……」 あたしの言葉はそこまでしか言わせてもらえず。 ――チュッ! きゃぁーーーーー! キ、キスされたぁーーーー!