「で、その犯人も、昨夜のうちに捕まったってさ」 「えっ、ホントに?」 今度は音量に気をつけながら、驚きの声を上げた。 「よかったぁ」 笑顔を向けると、智哉も微笑んでうなずき返してくれる。 「それで……、雄太はどうなるの?」 「あぁ、そのことなんだけど……。 綾華、今日、放課後、時間あるか?」 急に話の方向が変わったことに意表を突かれながらも、今日のスケジュールを思い出す。 「えーっと、応援団の練習があるけど、そのあとなら」 「じゃぁ、終わってからでいいから、一緒に警察に行こう」