ホントは、ちっとも大丈夫じゃないけど、智哉に心配させたくない。 ギュッとしがみつくと、智哉もまた抱きしめてくれる。 今は、このぬくもりがあれば、十分。 智哉に知られたのはショックだけど……。 気持ちを前向きにしようと思うけれど、それを上回る勢いで、後悔が押し寄せてきた。 あーぁ、なんであたし、雄太なんかと付き合っちゃったんだろ。 なんで、あの日、雄太の家に行っちゃったんだろ。 なんで。 なんで……。 悔しくて、情けなくて、気持ちが、ガクンと落ちていく。