黒縁メガネ男子に恋してる


やがて、触れてきたときと同じように、ゆっくり唇は離れていった。


そっと目を開けると、すぐ目の前に、智哉の顔。


――ドキンッ!


うわっ、近いよ!


キスした直後なのに、こんな至近距離で見つめられたら、恥ずかしいっ!


思わず視線をさまよわせると、フッと智哉が笑ったのがわかった。


「綾華、顏、真っ赤」


あーーー、もうっ!


なんで、コイツ、こんな余裕なのよ!


あたしは、声も出せないほど緊張してるっていうのに!