黒縁メガネ男子に恋してる


智哉にキレ気味に怒鳴られ、あたしも雄太にムカついてる気持ちを、つい、智哉にぶつけてしまった。


でも、智哉も引き下がらない。


「なに言ってんだよ、モテてんだろ?
応援団決めたときだって、綾華、推薦されまくりだったし」


「あんなの、さっさと誰かに押しつけて、HR終わらせたかっただけでしょう?」


「違う!
さっきのヤツも言ってただろ?
綾華、髪切って、オトナっぽくなったって。
色気ふりまきすぎなんだよ」


「はぁ?
全然そんなことないから!
メイクだって薄くしてるし、中学のときに比べたら、あたし、全然モテなくなったって!」


売り言葉に買い言葉で言い返したけど、なんだか、だんだん話の方向がずれてきてない?


ふと我に返ったあたしは、両手を目の前に広げた。


「あーーー、ちょっと、ストーップ!」