黒縁メガネ男子に恋してる


「今日、放課後、雄太といつものメンツでカラオケに行ったんだよ。
今日は女たちがいなかったから、クラスの女子の中で、誰がいいかって話になって。
ひとりが、綾華がいいって言ったら、他のヤツラもみんな綾華綾華って言い出して、そしたら雄太が、実は綾華と中学んとき付き合ってたって話し出して……」


あぁ、やっぱり。


雄太自身がバラしたんだろうとは思ってたけど。


とっくの昔に終わった関係なのに、今さらバラすなんて、ホント、サイテーなヤツ!


イライラしながらも、あたしは智哉に先をうながした。


「それで?」


「雄太は、綾華をほかのヤツに渡したくないから、そんな話したんだよ。
だけど、そんなの聞いたって、他のヤツラも簡単に綾華をあきらめる感じじゃなくて。
さっきの男だって、綾華にほれてんだろ?
綾華、どんだけモテんだよ?」


「はぁ? 全然モテてないし!
少なくとも、高校入ってからコクられたことないもん!」