いつになく感情的な智哉の声に驚いて、顔を上げる。 同時に、さっきも同じことを言われたのを思い出した。 『雄太にひどいことされて別れたんだろ?』 さっきもそう言われたよね? 雄太が捕まったことにばかり気を取られて、うっかりしてたけど。 智哉、あたしと雄太が付き合ってたこと、知ってるの? それに、別れた原因も? イヤだ。 智哉にだけは知られたくなかったのに! あたしが声を発せずにいると、智哉はイラついたようにたたみかけてきた。