あたしは、隣に立つ智哉に顔を向けた。 「ねぇ、智哉」 「ん?」 「遼子さん、公務員って聞いてたんだけど」 「あぁ」 智哉もこっちを見る。 「刑事だって、公務員は公務員だからさ。 プライベートでは遼ちゃん、職業聞かれたら、いつも公務員で通してるんだ」 「ふぅん、そっか」 べつに、あたしだけに隠してたってワケじゃないのね。 なら、しかたないか。 それにしても。 雄太、どうなっちゃうんだろう?