「と、智哉!?」
雄太は、智哉まで現れたのを見て、驚いている。
一方、智哉は、冷めた目で雄太を見た。
「綾華にここのことをチクッたのは俺だよ、雄太。
さっき、カラオケ屋の外で、おまえがケータイで金の受け渡しの話してるの、こっそり聞いてたんだ」
「なっ……!?」
「ずっと、おまえのこと、見張ってた。
おまえたちとつるんでたのも全部、このためだ」
「だ、だましたのか?」
「人聞きの悪いこと言うなよ。
俺は潜入捜査してただけ。
人をだまして金取ったのは、おまえだろ?」
「ク、クソッ!」
雄太の顏は、みるみる赤くなっていった。


