通りをのぞき見ている智哉の後ろから、あたしも首をのばす。 「ねぇ、ホントにこんなとこに来るの?」 なんだか、探偵になったみたいで、ドキドキしながら聞く。 でも智哉は、真剣な表情で、通りに神経を集中させている。 「あぁ、間違いない」 「ねぇねぇ、それで、雄太が来たら、どうするの? あたしたちで捕まえるの?」 聞くと、智哉は振り返ってあたしの顔を見た。 暗がりで、思いのほか間近に迫ってきた智哉の顔に、心臓がドクンと跳ねる。 ち、近いよっ!