それにしても……、まさかホントに雄太が犯人だったなんて。
もしかしたら、とは思ってたけど、すぐには信じられない。
だけど、行けば、わかる。
雄太がホントに、オレオレ詐欺の犯人なのかどうか。
あたしは、次第に速まる鼓動をなだめながら、智哉について行った。
智哉が向かったのは、駅裏の人通りの少ない通り。
営業してるのか、もうつぶれちゃったのか、よくわからない小さな飲み屋が数軒ある。
もう日も落ちて、暗くなってきた。
ポツンポツンと、いくつか灯ってる街灯も、あまり明るくはない。
あたしたちは、そんな店と店の間の陰に隠れて、徳井さんと雄太を待った。


