「あれっ? 綾華?」 突然、声をかけられ、物思いに沈んでいたあたしは、ビクンと顔を上げた。 えっ? この声って。 振り向くと、そこには……。 「と、智哉!?」 「おぅ。こんなとこでなにしてんだ?」 うわっ、今まさに、智哉のこと考えてたんだけど。 でも、そんなこと言えるワケない。 「えっ、いや、べつに、えっとぉ……」