今の、黒髪&黒縁メガネの智哉からは、まったく想像できない。
「それ、ホントに智哉?」
「そう思うでしょ?
でも、智哉と同じ中学の子の話だから、ホントだと思うよ。
けど、そういうことがあったから、雄太たちにうまくなじめてるのかもね」
「あぁ……」
たしかに、雄太たちと喋ってる智哉は、すっかりあのグループになじんでる。
雄太たちも、まさか智哉がオレオレ詐欺の証拠を探るためにもぐりこんでるなんて、思いもしてないだろう。
でも、智哉にそんな過去があったなんて。
今夜にでも、メールで聞いてみなきゃ。
そんなことを考えてると。


