黒縁メガネ男子に恋してる


ま、真喜子がそう言うんなら、あたしは最後まで付き合うけどね。


それにしても。


真喜子、すごく楽しそう。


学校でこんなふうに笑ってる真喜子を見るの、久しぶり。


そのとき、スカートをひっくり返して見てた子が、真喜子を呼んだ。


「ねーねー、真喜子、ここってどうなってるの?」


「あ、それはね」


真喜子が答えようとした、そのとき。


スピーカーから、音楽とアナウンスが流れてきた。


『まもなく、最終下校時刻です。
まだ校内に残っている生徒は、すぐに帰りましょう』