「うん。学校いく前に走るつもり。
あ、でも、綾華ちゃんはムリしないで」
「ううん、そういうことなら、あたしも早起きするよ」
「えっ、でも、そこまでしてもらったら悪いよ」
眉を寄せて申し訳なさそうにする真喜子に、あたしは明るく返す。
「気にしないで!
あたしが好きでやってるんだから」
ここまで来たら、徹底的に付き合うつもり。
それに、走るのって、案外気持ちいい。
「綾華ちゃん、ありがとう。
じゃぁ、明日からは、6時に待ち合わせでいい?」
「りょーかい!」
あたしたちは目を合わせて微笑み合い、軽く準備運動を終えると、ゆっくり走り出した。


