黒縁メガネ男子に恋してる


「俺も、綾華の言うように、人を見た目で判断するのは、たしかにおかしいって思うよ。

でもそれは理想であって、現実はそうじゃないからさ。

現実には、偏見って、なくならないから……」


智哉、フォローしてくれてる……。


いいヤツなんだよね。


あたしは、顔を上げて、笑顔を作った。


「うん、わかった。
智哉の言うこと、わかるよ。
あたし、真喜子を応援することにするよ!
ダイエットにも、協力する!」


そう宣言すると、智哉もホッとしたように、微笑み返してくれた。


と、そのとき。




「えー、そうだったんですか?」


階段の方から真喜子の声が聞こえてきた。