「俺も、綾華の言うように、人を見た目で判断するのは、たしかにおかしいって思うよ。
でもそれは理想であって、現実はそうじゃないからさ。
現実には、偏見って、なくならないから……」
智哉、フォローしてくれてる……。
いいヤツなんだよね。
あたしは、顔を上げて、笑顔を作った。
「うん、わかった。
智哉の言うこと、わかるよ。
あたし、真喜子を応援することにするよ!
ダイエットにも、協力する!」
そう宣言すると、智哉もホッとしたように、微笑み返してくれた。
と、そのとき。
「えー、そうだったんですか?」
階段の方から真喜子の声が聞こえてきた。


