黒縁メガネ男子に恋してる


取り残されたあたしは、呆然。


「遼子さん、やる気満々だね……」


あっけにとられてると、智哉はソファからあたしを見あげた。


「突っ立ってないで、綾華もとりあえず座れば?」


「あぁ、うん」


あたしが智哉に向かいに腰を下ろすと、智哉は本を片付けはじめた。


遼子さんがいなくなると、急にリビングが静かになった。


うわ、智哉とふたりっきりじゃん。


なんか緊張する。


なにか話題ないかな、と考えてたら。


「さっきさ」


本を全部閉じてそろえた智哉が、前かがみの姿勢であたしを見た。