黒縁メガネ男子に恋してる


「だったら、やせればいいんじゃねーの?」


「「えぇっ!?」」


あたしの言葉にかぶせるように男の声が聞こえて、驚いて真喜子と一緒に振り返る。


そこにいたのは……。


「智哉!?」


あたしたちが座っているベンチのななめ後ろに、自転車にまたがった智哉がいた。


「いいじゃねーの?
本人がその気になってるんなら、綾華も応援してやれば?」


「でも!」


いつからそこにいたのよ、智哉?ってのも突っ込みたかったけど、


やせろとか、無責任に言わないでほしい。


そう文句言いたいのに、智哉はあたしを無視して、真喜子の方を向いた。