あたしは、ついこのあいだ買ったばかりのマンガを、おおげさな身振りで真喜子に勧めながら、こっそりささやいた。 「真喜子、サブバッグに入れた雑誌、出して」 「えっ?」 真喜子が驚いた表情であたしを見る。 「詳しい話はあとで。 雑誌買うお金、ある?」 「う、うん……」 あたしは真喜子にうなずき返し、適当にマンガを一冊持つと、一緒にレジに向かった。 ふたりとも精算を済ませると、後ろで「ありがとうござましたー」と店員の声が聞こえた。