黒縁メガネ男子に恋してる


首をひねる智哉に、遼子さんが説明する。


「知らない? マニキュア落とすヤツよ」


それでも智哉はわからないようなので、あたしが手をあげた。


「じゃぁ、あたしが付き合いますよ。
メーカーとか、指定ありますか?」


「ううん、なんでもいいんだ。
でも、いいの? 綾華ちゃん、つきあってもらっちゃって」


「はい、それくらい全然構いません」


「じゃ、悪いけど、よろしくー」


「ったく、人使い荒いなぁ」


ぶつくさ文句を言う智哉をつついてる遼子さんに、あたしは笑いながら頭を下げた。


「じゃ、失礼します。お邪魔しました!」