首をひねる智哉に、遼子さんが説明する。
「知らない? マニキュア落とすヤツよ」
それでも智哉はわからないようなので、あたしが手をあげた。
「じゃぁ、あたしが付き合いますよ。
メーカーとか、指定ありますか?」
「ううん、なんでもいいんだ。
でも、いいの? 綾華ちゃん、つきあってもらっちゃって」
「はい、それくらい全然構いません」
「じゃ、悪いけど、よろしくー」
「ったく、人使い荒いなぁ」
ぶつくさ文句を言う智哉をつついてる遼子さんに、あたしは笑いながら頭を下げた。
「じゃ、失礼します。お邪魔しました!」


