――ツン。 笑いながら、頬をつつかれてしまった。 ――ドキン! うわっ、急に顔触ってくるとか、ビックリするじゃん! 「な、なによ!」 「ふくれてると、そういう顔になるぞ」 そう言って、顔をのぞきこんでくる。 「そ、そんなワケないでしょ!」 照れ隠しに顔をそむけ、本の整理を再開する。 智哉がさらにクスクス笑ってるのがわかったけど、あたしはもうそっちを見なかった。 もうっ、やっぱりコイツ、ムカつく―!