「スープやサラダは野菜たっぷりで、栄養バランスもよく考えてあるし、この子、いいお婿さんになるわよー。
ねぇ、綾華ちゃん、どう?」
「えぇっ? どうって言われても……」
遼子さんの試すような視線にとらえられ、どぎまぎして、うろたえてしまう。
すると。
「動揺しすぎ」
智哉に突っ込まれてしまった。
「うっ……」
「遼ちゃんって、人をからかうのが趣味みたいなもんだから、あんま、真に受けるなよ」
食事しながら、澄ました表情で淡々と言う智哉。
それを聞くと、遼子さんは唇をとがらせて「なによー」と智哉をつついた。


