「ここ」 1軒の家の前で、智哉は自転車を止めた。 2階建ての家で、うちとそう変わらないくらいの大きさ。 智哉にならって、ガレージのわきに自転車を止める。 「どうぞ」 玄関を開けてスタスタ中に入ってく智哉について、あたしも家に上がった。 ビクビクしながら、小さく声をかける。 「おじゃましまーす」 おうちの人はいるのかな? ドキドキしながら、廊下を奥に進んでいくと。 最初に目に入ったのは、リビングのソファのわきから伸びている、なまめかしい生足だった。