「じゃ、ついてきて」 いきなり走り出した智哉を、あわてて追いかける。 「あ、ちょっと、智哉! ねぇ、今日、どこ行くのよ?」 今度こそは絶対に聞き出すつもりで、気迫を込めて聞くと、智哉はすんなり返事した。 「ん? うち」 「え? うち!?」 って、智哉の家!? いきなり? あっ、いや、べつに、家に行くからって、ナニするってワケでもないだろうし、そのぅ、だから……。 あたしが脳内でいろいろ考えて、もんもんとしていると。