「あった! これが欲しかったんだ」 「バスケの雑誌?」 「うん。今月号、あたしの好きな選手の特集なの」 「菜々美、ホント、バスケが好きなんだねー」 「うん! 綾華はなんの本買うの?」 「あたしは、マンガ! 取ってくるから、先にレジ行ってて」 「ん、わかった」 ふたりとも目当ての本を買い、並んで本屋を出たところで、 「あ」と、菜々美が足を止めた。 「ん? 菜々美、どうかした?」 菜々美の視線を追うと……。