黒縁メガネ男子に恋してる


うん、それもそうなんだよね。


雄太がつるんでるチャラ男たちは、みんな似たような髪型だし。


でも、智哉の返事を聞いたおばあさんは、明らかにがっかりした様子。


「あのぅ、そういう男子が、どうかしたんですか?」


菜々美が聞くと、おばあさんは、声をひそめて教えてくれた。


「いや実はね、こっちの徳井さんが、そういう風貌の男の子に、オレオレ詐欺にあったっていうのよ」


「「えぇっ!? オレオレ詐欺?」」


あたしと菜々美は、思わず大きな声で聞き返してしまった。


――シーッ!


キツネ顔のおばあさんにたしなめられ、あわてて辺りを見回す。