うん、それもそうなんだよね。
雄太がつるんでるチャラ男たちは、みんな似たような髪型だし。
でも、智哉の返事を聞いたおばあさんは、明らかにがっかりした様子。
「あのぅ、そういう男子が、どうかしたんですか?」
菜々美が聞くと、おばあさんは、声をひそめて教えてくれた。
「いや実はね、こっちの徳井さんが、そういう風貌の男の子に、オレオレ詐欺にあったっていうのよ」
「「えぇっ!? オレオレ詐欺?」」
あたしと菜々美は、思わず大きな声で聞き返してしまった。
――シーッ!
キツネ顔のおばあさんにたしなめられ、あわてて辺りを見回す。


