それに、菜々美には言ってないけど、智哉との“かけ”のこともある。
だから、あたしとしては、罰ゲームになっても、ならなくても、どっちにしてもドキドキなんだよね……。
そして、とうとうやってきた、罰ゲーム発表の時間!
「えー、最初に話したように、ワースト10班はマラソンの罰ゲームがあるんだが……」
先生がひと言発するたびに、ドキドキが増す。
どうか、うちの班はまぬがれますように!
――ドキドキドキドキ。
先生は、ぐるっと教室を見回して、たっぷりもったいをつけてから、口を開いた。
「おめでとう!
うちのクラスは、罰ゲームの班はなし!」
「「やったー!!」」


