玄関まで手を繋いでいった。

「…また、来てくれる?」

名残惜しそうに手を離した晴太くんが言った。

「うん。晴太くんがまだ風邪引いてたらね」

「じゃあ治さないようにしなきゃ」

「…冗談に聞こえないんだけど」

「だって冗談じゃないし」

「…」

なんて返していいのかわからず、黙り込む。

「冗談、冗談」

「もう(笑)…無理だけはしないでね。じゃあ、帰るね」

「…待って」

「ん?…!?」

Σちゅっ
「…次はほっぺじゃ済まさないから」

いつも通りの眩しい笑顔でそう言った。

「せっ晴太くん///」

「ふふっ…今日はありがとな。色々助かったよ」

「そんな…あたしこそ、ありがとう。それじゃあ、おやすみなさい」