「雨、止んだな」

いつの間にか、雨が止んだようだった。

「傘…いらなくなったね(笑)」

「そうだな…」

傘を閉じ、しまった。
そのあとはだんまりで歩く。

でも、心臓はうるさくて、ドキドキドキドキしている。
それに、この感じ嫌いじゃない。
それは多分、晴太くんが隣にいるからだと思う。

恋人になったから…なのかな?
でもあたしたちって恋人なの?
お互いに『好き』って言っただけ。

そう思ったら急に不安になってきた…
聞いてみようかな…
聞いてみよう!勇気を出して!!

「せっ晴太くん!!」

「なっなに?」

少し動揺した晴太くん。

「あっあのね…一つ、確認しておきたいことがあるんだけど…///」

「うん…」

「あたしと晴太くんは…その…恋人…になった…の?///」

勇気を振り絞って聞いてみた。
鼓動が高鳴る。
不安と恥ずかしさが込み上げる。

「…ふふっ、そんなこと気にしてたの?」

にやっとした笑みを浮かべる。

「せっ晴太くん?」

Σちゅっ

「これで、どういう関係か理解してもらえた?」

突然のキス。
キス…キスをするってことは…恋…人…?

「その顔は…気付いたみたいだね」

やっぱり顔に出てるんだ///
恥ずかしい…
でも、恋人になれたのはすごく嬉しい。

「…俺らの関係もわかったことだし、帰ろっか」

そういって差し出された手。
すごくうれしくて、あたしも差し出した。

それをみた晴太くんが笑顔になる。
あたしもつられて笑顔になる。

晴太くんの笑顔は太陽みたいだ。
あたしはそう思った。
だから、晴れ男なのかも(笑)


「雫ちゃん、ひとつ忠告しておくことがあるんだけど、いい?」

「うん」

「明日からは覚悟しておいてね」

不敵な笑みを浮かべてそう言った。



END