「奈々っ! 来たよ」
「ほんとに全然いないでしょ? 」
「うん…がらがらだね」
「…で、そのことだけど」
「うんっ」
「うちは、中田俊輔が好き…」
耳元でこそっと囁かれたその名前。
それって…
「サッカー部の中田? 」
「知ってるんだ! 」
「うん…。有名だもん」
この会話にも覚えがある。
そう…
中田俊輔というのは…
綾香も好きな人だった。
「応援してね」
「もちろんだよ! 」
綾香も奈々もどっちも
大切な大切な友達。
どっちも裏切らないし、
どっちも応援する。
だけど…
なんだろう…
黙ってなかなゃいけない
あたしは悲しい。苦しい。
どっちもうまくいってほしいよ…
