聖石戦隊 キラレンジャー

「どうしよう・・・授業、行きたくないなあ・・・」

トイレの個室でうずくまる。

哲平くん大丈夫かな。熊がいるということは、きっと阿久もいるのだろう。

春風の体調も気にかかる、闇に毒されたんじゃなければいいけど。
健介は登校しているのだろうか。

いろんなことをぐるぐる考えていると、一限が終わる時間になっていた。

「あれ、学校って、いつもこんなに暗かったっけー」

顔を上げると、いつもと雰囲気が違う気がした。

悪魔の声が聞こえる。

「聞こえるかね、キラレンジャー。
全員一緒に雲隠れとは、仲が良いのは分かるが、それでいいのかな?」

「高城台高校は、私たちが闇で占拠したわ。早く姿を現してくれないと、みんなエキスを頂いてしまうわよ」

背筋がゾクッとする。

「いま行くから、何もしないで待っててよね!」

その場で叫んでから、悠月は駆け出した。

キラアームで哲平の反応がある屋上を目指す。

途中、健介に連絡をとった。

「健介くん、悪魔出たよ!」

「僕たちをおびき出す罠なんだ。姫、きっと出動しない方が・・・」

春風も

「・・・ごめんなさい」

ええ、そんなあ。

屋上に着くと、哲平は澄んだ空を眺めて座り込んでいた。