「立花!」

突然名前を呼ばれた春風は肩をびくつかせる。

「胸に手を当てろ! そして」

「え?」

「まさか・・・」

「春風ちゃんが?」


「聖石、チェンジオン!」

きらきら光る砂塵が彼女を包む。

「一蓮托生、一騎当千 キライエロー参上!」

キラアームをワンドに変え、構えた。

悠月は健介に呟く。

「どーゆう意味?」

「ええと、最後まで一緒に戦う。一騎当千は、すごい大きな力みたいな意味だ」

「私のお友達に手を出さないで下さい!」

ああ、そういえばあんまり仲良い子いないんだっけ。悠月に気遣ってもらったのが嬉しかったんだろうな。

「イエローグランドストライク!」

ワンドを横に振るとベリスに隕石が落ちてくる。

悪魔は悲鳴を残し、浄化された。

春風は息を切らして立ち尽くしていた。

ブラックナイトが印のようなものを結ぶと、哲平たちを縛っていたものが風に断たれる。