聖石戦隊 キラレンジャー

またたく間、拘束された春風の前に立つ。ルシファーは凄まじいばかりの闇を生み出し、冷酷に放った。

と、健介が抱きつくように春風をかばう。

「わあああっ」

「け、健介さん!」

ゆっくり見つめあう。

「大丈夫か・・・? いや、でも・・・もう、ダメかもな」

閉じてしまった健介の瞳から、一筋の涙がこぼれる。

のしかかってくる、微動だにしない。春風は頬同士こすりつける。

ルシファーはもう一歩近付き、健介のパワーストーンだけ拾うと首元をつまんでぽいっと投げ捨てた。

「邪魔」

「許せません・・・!」

「へえ、それでどーするの?」

身動きは取れないし、例え自由であってもその重傷では逃げ切れないだろう。

「あなたたちの未来に幸福はありません」

「望むところだろ」

不敵に笑ってから、非情に胸を突く。

引き抜いた手には、春風のパワーストーン。

哲平は両膝をついてへたり込んだ。

地獄だ。

ルシファーがふたつの聖石をサタンに渡すと、今度はこちらに向かってきた。