いよいよマスカレードの始まりだ。 仮面を着けて 「私と踊って頂けますか」 仮面で隠れた顔で艶然と微笑み俺の腕を取る。 曲に合わせて暫くはお行儀よく踊っていたが、俺の腕を掴む力が強くなり擦りよって来た。 奔放な貴婦人だな。 耳元で 「貴女は美しい。月明かりの下で貴女の美しさを私に讚美させて頂けませんか」 俺の言葉に頷いて庭へ