降りた其所は
あの吊り橋のたもと。
そして
「おめでとう~」
「おめでとうございます」
「宮沢先生~おめでとう」
「お前等…どうして」
駆一郎が担任している5年1組の生徒達がいた。
「先生、薫子さん、ご結婚おめでとうございます」
生徒達の中から一人の女の子が
「はい、どうぞ。私達からの結婚プレゼ ントです」
鉢植えを私に。
「あ、ありがとう」
「美姫…みんな、ありがとうな。だけどどうして」
「美姫ちゃんは私の隣の家なの」
乃亜ちゃんがネタばらしを。
「帰って来た時に美姫ちゃんに会ったら駆一郎が担任だって言うからこっそりと みんなに連絡してもらったの」
「そうか。みんな本当にありがとうな」
子ども達にお礼を言う駆一郎の声が震えている。
感動してるんだね、駆一郎。
私も一緒だよ。
泣きそうだよ。



