「はい、着いた」

駆一郎達との待ち合わせの役所前にあるカフェへ。

先に来ていた駆一郎達の席に着いて

「あ、ヒロ今日はありがとうね」

「薫子、すげぇ~綺麗!な、駆一郎」

隣の駆一郎に声を掛けるけど

「駆一郎?」

「へっ?」

ヒロにつつかれて変な声を。

「ハハハ…薫子が綺麗過ぎて驚いたか?」

「ば、馬鹿言うな」

フフッ そうなの?

駆一郎が真っ赤になった。

「じゃあ行くか?あ、駆一郎、婚姻届」

ヒロに言われてまだぼんやり私を見ていた駆一郎が

「あ、あぁ」

スーツの胸ポケットから封筒を取り出しテーブルに。

婚姻届に駆一郎が書き込み印鑑を押して

続いて私が書いて印鑑を。

そして保証人としてヒロと礼音君が書いて印鑑を押してくれた。

「これで間違いないか?」

ヒロに見せられて二人して確認する。

はぁ~

何だか溜め息。

駆一郎も

「何か俺達より保証人の方が目立ってない?」

そうなのよね。

保証人がカリスマロックシンガーとカリスマ美容師なんだもん。

「何言ってんのよ。宮沢駆一郎と若桜薫子って名前の方がユニークなんだから。 この二人の名前に負けてないって」

いや棗ちゃん、意味が違います。

でもノー天気な棗ちゃん見てたらそれもそうかと思ってしまう。

お気楽が一番かも。

私も見習おうっと。