RuRuRuRu

乃亜ちゃんの携帯が

「はい。うん、出来たからこれから出る 。うん。あ、楽しみにしていてよ」

携帯を切って

「ヒロから。もう出れるかって」

時計を見ると10時。

約束の時間

「じゃあ行こうか」

部屋を出て

「お父さんお母さん」

「行くのか?気をつけてな」

いや、ただ役所に行くだけですから。

「薫子、幸せにね」

お母さん、私夕方には帰って来ますから。

でも

「お父さんお母さんありがとう」

やはり少しは花嫁らしくした方がいいかしら。

「乃亜ちゃん棗ちゃん頼むわね」

「はい」

両親に見送られて礼音君の車に乗り込む。

「あら棗ちゃん、それ」

棗ちゃんがさっき乃亜ちゃんに突っ込みをいれられてた謎のお土産を大事そうに抱えている。

「あ、うん。やっぱりこれないとね」

ニコニコ笑顔で

それに引き替え

「はぁ~」

乃亜ちゃんと礼音君が溜め息。

えっ?

いったい何を持ってんの?

そんなことを考えながらも