彼が彼女に恋をするまで





が、しかし戻ってきた教室には





何とも言えない空気がただよっていた




何とも言えない妙な教室で





みんな黙々と黒板の内容を写している





ただし……1部を除いて…





「市川君ってどんな子が好みなのぉ?」


「ヤれるならでれでも」


「や~んっ私もやられたい~」


「私も~」


「今度デートしよぉ?」


「めんどい」


「きゃあっかっこぃぃ~」






市川君と、ちょっと濃いめのメイクのギャルたちが




授業なんてお構いなしに




ケータイをいじりながら談笑していた