彼が彼女に恋をするまで






「やっと分かった?」


「…ど、どうどうしよぉ…」




凛ちゃんが教えてくれた話を思い出しながら




私は半泣き状態になりそうになった





「り、凛ちゃん…」


「ん?」


「私、やられちゃうの?」


「…ヤられる可能性はあるわね…」


「やだぁっ殺されたくないよぉっ」


「そうね……って、は?」


「どうしよう…16年の命がっ」


「は?」


「凛ちゃあああんっ」


「………」




泣きだす私を



凛ちゃんは、冷ややかな目で見ながら



「舞ならヤられる前に笑われて捨てられるわね…」





そういって屋上を出ようとしていた