彼が彼女に恋をするまで




「はぁはぁ…」



勢いで喋りっぱなしだった

私は、疲れて呼吸が荒くなっていた



そんな私を見て、男は、




「息が切れんのはキスの時だけにしろよ」




と一言





恥ずかしすぎるセリフに




顔がアツくなるのを感じた





それを見るなり、




男がこっちに来て


しかもキスできそうな距離から



「名前なんて言うの?」


って聞くから




私は、







「栗原……栗原舞…」




そう言うしかなかった