「俺も行く」 後ろからマサキがそう言って、あたしたちは3人で外に出た。 11月中旬のお昼。 もちろん肌寒いけど、その冷たさが今のあたしには心地良かった。 真華には風邪をひかせないように完全防寒。 3人で並んで歩いて、まるで幸せな家族だ。 周りからはそうにしか見られないだろうに、自分からはそうだと言えないからどこか悔しい。 「雪乃」 「ん?」