数日後、あたしは病室のベッドで外を眺めていた。 もう少ししたら赤ちゃんに会えるんだ。 そう考えればドキドキするけど、捨てきれない不安が胸に残っていた。 隣には、ソワソワするマサキ。 彼は落ち着かない様子であたしの手を握っていた。 そうしてくれるだけで、穏やかな気持ちになれたから。 「ねぇマサキ、赤ちゃんについて話そう」 「赤ちゃん?」 「うん。名前とか決めてよ」 あたしがそう言うと、彼は困ったように首をひねらせた。