目を閉じていると、ふわっと頭を撫でられた。


「ん?」

「雪乃は可愛いな」


“雪乃”?

……呼び捨て!?


あたしはハッと目を見開いた。


「ははっ!ほんと、雪ちゃんは最高だ」


なんだ……一瞬の気まぐれか。


別に呼び捨てでも構わないのに。


クッションを抱きしめ、あたしはマサキさんを見上げた。



「マサキさんって何者?」

「俺?」


完全に怪しがってるみたいだけど、彼は本当に謎だ。