「おめでとうございます。妊娠11週目です」

「えっ……」


あたしが……妊娠?



無意識にお腹に手を当てた。


ここに子どもがいるの?


「亮也の子が……?」


信じられない。


亮也はいないけど、あたしのお腹には彼の子どもがいるんだ。



「うそ……」


一滴の涙が頬を流れた。


あまりにも嬉しくて、あたしは久しぶりに心から笑った。



「大変おめでたいのですが、白石さんは今少し体調を崩されているので、1日でも入院をおすすめします。点滴で栄養を取り入れましょう」


先生にそう言われ、あたしは1日入院することに。