あたしは立ち上がり、部屋に飾る亮也との写真を手にとった。



死んだなんて、簡単に受け入れられないよ。


でもさっきの夢は、亮也が見せてくれたものなのかもしれない。


まるであたしに自分の死を理解してもらおうとしてるような。



「ばか……」


そんなことされたって、悲しくなるだけなのよ。


あたしの気持ちも知らないで、最低。



「ぅっ……大好きだったのに」


また涙が溢れ出す。


写真を抱きしめてひとりこっそり、声を押し殺して泣いた。