空を見上げれば、きれいな三日月だった。 あたしは立ち上がり、周りを見回した。 なんとなくマサキが近くにいる気がしたから。 でも今はあたしに会いに来れないんだ。 遠くから眺めることしかできないんだよね。 マサキ、満月になるまで待ってるからね。 「満月の日……」 誰もいない公園で、ひとりつぶやいた。 あたしは待ち続ける。 真華と一緒に、あなたを待ち続けるから―――