手術室の扉が開き、みんなが一斉にそちらを見た。 おばさんは中から出てきた男性に、飛びついた。 「亮也は…あの子は助かったんですか!?」 亮也のお父さんが後ろからおばさんの肩を抱いた。 お医者さんは何とも言えない表情だった。 何よ、その顔…… どういう意味よ。 マスクを外し、薄く口が開いた。 「力は尽くしました」 重く落とされた言葉。