夜の病院に駆け込み、あたしは泣いたまま受付の人に亮也の場所を尋ねた。 案内すると言われ、連れてこられたのは“手術中”と赤く光る部屋の前。 そこには亮也の両親や友達、そしてあたしのお母さんもいた。 「おばさん、亮也は?」 「まだ手術中で、でももう何時間も……」 絶望的な表情で涙を流す亮也のお母さん。 いやだ、 そんなこと言わないで。 そんな顔しないで。 希望を見せてよ――― そう願った時だった。