何がなんだか分からなくなった。 マサキと亮也は友達で、事故の時も一緒にいた。 「救急車を呼んだのも俺。病院に運ばれる間、そばにいたのも俺だった。それに、亮也は俺の代わりに死んだようなものだったから」 「どういうこと?」 「俺がしかれそうになったのを、あいつはかばったんだ」 初めてマサキの涙を見た。 そうだったんだ…… あたしは何も言えなかった。 「耐えきれなくて、手術中に病院を出てしまった。お葬式にも参加しなかったんだ」 肩が震えてる…… きっと罪悪感でいっぱいなんだ。